箕面のシダ植物


箕面の深い渓谷は常に適当な気温と湿度を持っているために、シダ類の宝庫である。
約140種のシダが自生していると云われるが、それらのうち、主な30種を紹介する。


(五十音順)

イヌシダ (西江寺にて撮影)
柔らかそうなシダ。
新芽の頃、手にとってみると、フワフワして気持ちがよい。
イノデ (落合谷にて撮影)
葉柄がイノシシの腕(足?)のように毛むくじゃらなので、名付けられた。
イノデも仲間が多い。
イノモトソウ (西江寺にて撮影)
葉軸に翼(よく)がある。
イブキシダ (昆虫館脇にて撮影)
川岸にあるので近寄りにくい。大きな葉でスケスケに見える。
イワガネゼンマイ (左岸道にて撮影)
羽片は急尾状に細くなる。葉脈はVまたはYの字型。
葉脈に添って線形にソーラスがつく。
イワガネソウ (落合谷にて撮影)
葉の先端が、笹の葉のように緩やか細くなる。山地に多い。
ウラジロ (こもれびの森にて撮影)
葉は越年して成長するため大群落となることが多い。
オオバノイノモトソウ (琴の家対岸にて撮影)
大群落になることが多い。栄養葉の先で手を切らぬように!
葉軸に翼がないことを確認すること。人家の近くでは少ない。
カタヒバ (西江寺にて撮影)
お寺の庭などに多い。
カニクサ (西江寺にて撮影)
名前は草でも、れっきとしたシダ。
見かけはツル性植物で、2メートル以上になる。
クマワラビ (左岸道にて撮影)
葉柄の鱗片を熊の毛に例えた。これが和名の由来とか。
ソーラスのつく先端部分は、最初から萎縮して色合いも違い、
その部分は早く枯れる。
ゲジゲジシダ (昆虫館脇にて撮影)
羽片と羽片の中間に小さな三角形のものがある。
コシダ (教学の森にて撮影)
葉に独特の艶がある。葉裏はウラジロに似て白い。
コバノヒノキシダ (昆虫館脇にて撮影)
葉は硬い。石垣やコンクリートの護岸に群生することが多い。
シシガシラ (ハート広場にて撮影)
胞子葉が高くなり、枯れた姿が面白い。新芽は赤味を帯びて美しい。
ジュウモンジシダ (姫岩にて撮影)
全体の形が十字型をしているので一目でわかる

ゼンマイ (桜谷にて撮影)
胞子葉は初夏に枯れる。山菜として食べているのは栄養葉。

タチシノブ (西江寺にて撮影)
人参葉のような繊細な姿。

トラノオシダ(西江寺にて撮影)
大きくなると、ピンと立った葉軸の茶褐色が目立つ。だから虎のシッポ?
幼株との違いに注目。 

ノキシノブ (河鹿荘旅館にて撮影)
人家近くの石垣や古木によくつく。土がなくても堪え忍ぶ、に由来するとか。
樹上に見られるのはマメヅタとこれ。

ノコギリシダ(滝道にて撮影) 
淺緑色で革質(ツルツルで分厚い)。羽片の形が西洋ノコギリに似ている。
群生することが多い。

ヒトツバ (聖天橋にて撮影)
新芽は柔らかで可憐である。このシダの見頃はやっぱり春。
フモトシダ(左岸道にて撮影)
葉に耳垂付き。ソーラスは葉の縁にあり包膜ポケット状。
ベニシダ (西江寺にて撮影)
若葉の時は紫赤色。
ホソバカナワラビ (左岸道にて撮影)
岩場の近くなどに大群落を作る。葉身先端が尾状になる。
マメヅタ (西江寺にて撮影)
名前はツタでも、れっきとしたシダ。

ミツデウラボシ(西江寺にて撮影) 
ヒトツデ、フタツデ、と呼びたくなるものも多いが、全部ミツデウラボシ。

ヤブソテツ (昆虫館脇にて撮影)
羽片の数が多く、ほぼ対生している。仲間が多いので要注意。

リョウメンシダ (落合谷にて撮影)
遠くから見ると、上になっている方が裏? と見えるようなデコボコした姿。
裏返してみると、こっちもデコボコ。

ワラビ(止々呂美にて撮影)
日当たり良く、乾いた山地を好む。