勝尾寺

 真言宗、応頂山勝尾寺、西国三十三番観音札所の第23番。古くは、勝尾山寺と呼ばれ、弥勒寺とも呼ばれた。開山は桓武天皇の異母兄開成皇子、開基は善仲・善算法印、創建は神亀四年で、本尊は十一面千手観音である。第四代座主証如が念仏信仰を初めて確立したので、聖(ひじり:遊行する念仏行者)たちの集う寺として知られ、この縁によって浄土宗の開祖法然はその生涯の最後の4年間をこの寺の二階堂で過ごした。また、この寺は病気平癒の寺としても知られ、第六代座主行巡は清和天皇の病を修し、天慶4年には清和天皇がこの寺に臨幸したと云う。この寺には寺域を明示するために、鎌倉時代に周囲8箇所に4体の四天王像と4体の明王像を埋納した。これは八天石蔵と称せられ、国の重要文化財となっている。更に、西国街道からこの寺に至る山道には町石が立てられており、その中の8基は我が国最古の町石で国の史跡となっている。
(勝尾寺は入山料400円)

山門 本堂 荒神堂
二階堂 開成皇子の墓 二町石
西方大威徳明王石蔵 八天の要石(影向石) 西国街道にある大鳥居